日本海ひすいラインの値上げの背景を考える。
えちごトキメキ鉄道が、運賃を3割も値上げをしなければいけない、と言うニュースがありました。
しかし、これは本当にそうしなければいけないのでしょうか。結論から言うと、そんな事は無いと考えられます。
・貨物のために残っている「架線」の維持費を運賃に跳ね返してはいけない。
日本海ひすいラインは、一般のお客さんを乗せる車両に、気動車を使っています。
そのため旅客用の車両が走らせるために架線を使っていません。
旅客業としては架線がお荷物になっており、その維持費が旅客運賃に跳ね返っていたら、それは筋違いの話になります。
架線は何に使われているのかと言うと、貨物列車を走らせるためです。
貨物を牽引する電気機関車(動力車)の電源を供給するために架線が残されていると言うのが大方の現状です。時々、特急列車も乗り入れる事があるそうですが
無架線でも長距離を走れる、高性能な貨物が出来れば、このような事態は避けれると思います。
架線の維持費がなくなれば支出もかなり減るはずです。
しかし、デッドセクションという負の遺産を残したまま、それを三セクに引き継がせ、その後手助けをしないJRは罪深いとも言えます。
・複線も旅客用としては必要ない。
日本海ひすいラインは1時間に1本ペースでしか走っていません。
これくらいの本数であれば、単線でも十分なはずです。
それなのに、複線のまま線路が通っています。
これもきっと、貨物を運行させるために、複線を残しているに違いありません。
しかし、貨物のために倍に増えた線路を維持するのは、えちごトキめき鉄道としては割りが合わないはずです。
もし複線が必要なら、その維持費も半分は貨物側が受け持つのが妥当だと考えられます。
貨物のために維持費が増大され、その分が運賃に跳ね返り、結果として乗客が支払うなどと言うの事は、到底、理に適っているとは思えません。
(2020年3月10日 追記)
鉄道貨物は機関車一台で650t運べると言われています。もし、10tトラックで同じ荷物を運ぶと考えた場合、役65台のトラックを要する計算になってしまいます。(こちらより)
鉄道貨物はトラックに比べて、省エネであり、またドライバー不足が懸念される中で、運転する機関士も少なくて済むので、ドライバー不足問題を解消することにも役立つと言われています。
鉄道貨物の場合、ターミナルからターミナルへの輸送になるので、直接最終目的地まではいけないので、トラックほど小回りは効きませんが、ただ過酷な長距離ドライバーへの負担を軽減する輸送の仕組み作りが出来ると考えられます。
そのため第三セクターが貨物の負担を一手に請け負うのではなく、国がもっと補助を出して第三セクターを利用する地元住民に負担をかけないようにするよう努めるべきではないでしょうか。
もっとも、税金の無駄遣いや私的利用の横行する(安倍)政権に頼んでも、ただ庶民に課す税金を増やすだけので、税金の無駄遣いを無くして行く必要がありますが。