電車について回るものは’架線’です。架線が鉄道の景色を表す一つの代名詞のようになっていて、鉄道模型のジオラマ作りでもリアリティーを追求した人は架線まで再現します。

しかし、この架線のお陰で景観が相当ゴチャゴチャになっているのも事実です。線路が増えるごとに架線も増えて、これら複雑に分岐した架線を作るにも維持するのにも、手間と費用が掛かります。

東急池上線 雪が谷大塚駅近くの雪谷検車区

上の写真をご覧いただく分かりやすいと思いますが、線路がたくさん分岐する車両基地では、特に架線が煩雑になってしまいます。

架線のない集電方法に、第三軌条方式という終電方法もあります。こちらは銀座線などで使われており、電線となるレールが、線路脇の低い所に設置されています。

第三軌条方式 – Wikipedia

似たように、低い位置に電線が付いているものに新都市交通システムがあり、「ゆりかもめ」や「埼玉新都市交通」などがそうです。

これらは低い位置に電線があるので、架線が景観を損なうことは無いのですが、人が誤って線路に落下してしまった際に電線に接触しやすく、どうしても感電の危険性が高くなってしまうので、電圧を高く設定できない事や、安全柵を設ける必要があるなど、様々な制約が出てくると言うのがあります。高速運転に向かないため、スピードを出さない「銀座線」や「ゆりかもめ」などに使われるというのが現状のようです。

これらは、架線に比べ、支柱などの支持物も少なく、配線も架線ほど複雑では無いので、維持費や建設する費用は少なく済むと思います。

「架線」というのは電気が欲しいがために付いているものです。なので電車を動かすのに必要な電力が手に入るなら、必ずしも架線を使う必要はありません。

一応、架線を必要としない蓄電池電車というものが既に有り、JR烏山線では「EV-E310系」という電車が既に実用化されてます。この電車は、終点の烏山駅に停車している間に急速充電を行い、蓄電池に電気を補給する仕組みになっているようです。

JR東日本EV-E301系電車 – Wikipedia

また台湾の高雄市の路面電車も、蓄電池電車が使われており、こちらも車両に蓄電池を搭載し、その蓄電池から電車に必要な電力を賄うようです。因みに、こちらも充電は駅で行っている模様です。

電化路線から架線が消える日

EV-E301系に使われている蓄電池はリチウムイオンバッテリーです。烏山線や台湾LRTを見ても、今現在は、リチウムイオンバッテリーが使われている事が多いでしょう。

ただリチウムイオンバッテリーは劣化が早いという話を聞きます。すると、リチウムイオンバッテリー以外に優れた蓄電池を探さなければいけないという話が出てくる事が想像できます。

そこで大きな力となる新たな電力機構があり、それがマグネシウムと塩水による発電です。

RAPT×読者対談〈第100弾〉原爆はただのマグネシウム爆弾。石油の原料もただの海水。トヨタの水素自動車もただのパクリ。

クアントEスポーツリムジンというマグネシウム塩水発電を利用した車で、400ℓの金属塩の溶けた液体(塩水)で600kmの走行をしたようです。400ℓというと結構な容量ですが、電車はタンクの容量も大きくしやすいですし、塩水は原価が安く、手に入りやすいので補給基地も容易に作れるはずです。

また、マグネシウムは同じ質量から、リチウムイオン電池の9倍の電力を取り出せるとも言われています。

ブログ:マグネシウム電池は「死の谷」越えるか

そのため、リチウムイオン電池よりも効率よく電気を生み出してくれる物資と言われています。

またマグネシウムは海水を電気分解する事で採取でき、資源としても無尽蔵にあるため循環型社会に適していると言われています。

ーーマグネシウムの基礎知識よりーー

②電解法

主に海水などを原料に塩化マグネシウムを得て、これを電解して精製する方法です。ロシアやイスラエルで、この方法による製錬が行なわれいます。海水を原 料とする電解法技術が発展して、低コストで製錬できるようになれば、マグネシウムは枯渇しない材料として、その需要量は大きく増加すると考えられます。

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マグネシウム電源の開発が進めば、その技術を鉄道にも応用できる筈です。そうすれば更に鉄道の架線レスも進み、架線につきまとった煩わしさを解消されるでしょう。

また架線がなくなる事で、電車が通る町景色もスッキリとした美しい景観に仕上がるでしょう。

By MKO

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