総武快速線 E217系 グリーン車
館山へ行った帰りに乗った電車です。
帰りは特急で帰りたいなと思い、特急電車を探していたんですが、今や平日には館山から東京へ向かう特急が出ていないんです。
平日の特急はさざなみ号が東京ー君津を朝に数本往復するのみ。土休日に’新宿さざなみ’として新宿ー館山を2往復するのみだそうです。(2018年9月現在)
ただし夏季シーズンには臨時列車としてさざなみ号の運行が増えたりもします。
特急が無いのでどうしようかと考えた時、普通列車のグリーン車に乗って帰ることにしようと思いつきました。
実際に館山駅構内のみどりの窓口を見ると「帰りはグリーン車で」と、ポスターが堂々と貼られていました。
特急が無い分グリーン車を使ってもらおう、という考えはJR内でも既にあったようです。
グリーン券と聞くと、とてつもない贅沢品。気軽に買えるような代物ではないと思っていました。
事前購入をすれば基本的に980円を超えることはありません。
土休日は200円引き。
土休日の行楽にも使ってもらうという狙いがあるのでしょう。勿論、JRとしても走らせているグリーン車に空席を作りたくないでしょうからね。
平日のグリーン車は確実に座って帰りたいという通勤者の需要がある程度確立されていますが、土休日のグリーン車はまだ需要がそこまで確立されていないため料金を安くして利用客を呼び込む、という営業の仕方でしょう。
ところで果たして特急より得なのか?と考えるとそうでもなさそうです。
JR東日本の自由席特急券は50キロまでは510円、100キロまでは930円です。
平日の利用で、かつ100キロ以内の乗車なら自由席特急の方が安いのです。
東京から君津までは81キロです。その区間ならば特急の方が早くて安いということになります。
平日においては、快速のグリーン車しか使えなくなったということは実質サービスの低下と言えるでしょう。
快速は君津までしか乗車できないので行き先も中途半端ですし、速達性も特急には劣ります。それでいて自由席特急券より高いのなら、これはサービスは低下したと言える訳です。
ただし土日の利用ならばグリーン車の方が特急券より安いんですけどね。
でも土日は特急さざなみ号が館山まで走っているので、そっちを使う方がほとんどでしょう。
JR東日本としても平日の内房線は縮小ムードであることが伺えます。
さて、都心に近づくほどグリーン車は混んでたりします。お盆シーズンも結構座席が埋まっている場面を見たことがあります。
グリーン券がそこまで高くないのと、駅のホームでも購入できることから、比較的気軽に買えるモノとなっているのでしょう。
しかし、だからと言って毎回グリーン券を買っていたら普通は破産します(笑)。目的に応じて使うのが良いでしょう。
私も今回はブログを書くためにグリーン券を買いました。でも個人的な楽しみも半分あるので一石二鳥です。
E217系の2階建グリーン車です。総武快速線15両編成のうち、4号車と5号車にグリーン車が連結されています。
それに伴い、ホームの4号車、5号車の位置にグリーン券販売機が設置されています。
このE217系は1994年から1999年まで製造された車両で、113系の後継車両として横須賀・総武快速線で運用されてきました。
ステンレス車体にスカ色と呼ばれる青色とクリーム色のラインが施されています。
このスカ色の由来なんですが、東京オリンピックのイメージカラーを転用したと言われています。また、「海に近い地域を走るので砂浜のクリーム色と海の青色」と国鉄副技師長がコメントしたとも書かれています。wikipedia 横須賀線
どこがオリンピックの塗装なのだろうか?と思いますが1940年に開催予定だった幻の東京オリンピック(戦争により開催見合わせ)、そのポスターには五輪ロゴが左から青色、灰黄色というカラーリングがなされていました。画像コピー禁止と書かれてたので、こちらにリンクを貼っておきます。リンク
このスカ色も、時代に合わせて色合いが徐々に変わってきており、明るい色合いに変更されてきています。
国鉄時代の電車、特に戦前は暗い色合いのものが多かったに違いありません。塗装のための予算もあまり下りなかったようですし、蒸気機関車に連結されている車体は機関車の煙から出る煤(すす)ですぐに汚れるから明るい塗装をしない方がいい、とも考えられていたそうです。国鉄色 wikipedia
君津駅から乗車し、今回は2階部分へ行きました。
君津駅が始発ということもあり、車内は貸切状態。
シートには大きめの背面テーブルが備え付けられています。
テーブルのアームが長いので、かなり手前の方までテーブルが来ます。
テーブルで作業する方はいいかもしれませんが、そうじゃない場合は圧迫感があるので格納しておいた方が快適かもしれません。
上部には荷物棚が無いんですね。2階建という構造上、荷物棚を作るスペースが無かったのでしょう。
シートの座りご心地はやや固めです。
また、背もたれが少し高めに設計されているような気がします。座った時にシートから頭がはみ出る感覚はなく、頭をキャッチしてくれていたような感覚があります。
リクライニング機能は勿論ついています。
エアコンの通風孔が各席用に取り付けられています。
グリーンアテンダントさんが乗車しており、グリーン券を見せると席予約済みの緑色ランプに切り替わります。
アテンダントさんが簡易的な車内販売も行っています。
2階席は窓が大きく、視点も高いことから眺望が良いです。
走行音はかなり静かなんですが、どことなく電車が揺れます。
2階で高い位置にいる分、揺れ幅が大きのかなと思ってましたが、どうもそれだけの理由ではなさそうです。
君津を出てすぐの内房線内は路盤が多少デコボコなのと、線形がそこまで整えられていないという要因があることもわかりました。
列車が進むにつれて、線路の整備が行き届いている東京都内に入ると、その揺れがかなり減ってきたので線路の影響が乗り心地に響いていたことがわかったんです。
今回は君津から錦糸町までの乗車で約1時間半の乗車でした。
東京に近づくにつれて乗車してくるお客さんが増えてきます。平日の昼でしたが錦糸町についた頃には座席の半分以上が埋まっていたと思います。