埼玉新都市交通 ニューシャトル
今回は、埼玉新都市交通(別称ニューシャトル)に乗ってきたので、その記事を書きたいと思います。
案内軌条式鉄道と言われており、通常の電車とは異なっています。
同じ種類としては、ゆりかもめ、横浜シーサイドライン、などです。
まず普通の電車に比べると車体が小さめです。
公共交通機関の需要はあるが、鉄道ほどの利用客は見込めない。また道路の状況から路線バスにも向かない地域に作られるであろう鉄道です。輸送力に関しては路線バスより高いです。埼玉新都市交通ニューシャトルの場合は1編成6両で360名程度の輸送力です。
‘新交通システム’とも呼ばれるニューシャトルのような案内軌条式鉄道では、無人のコンピュータ制御による運転を前提に開発されたものが多く労務コストを抑えられるという期待も込められています。
そのため人為的な操作ミスが少なく無事故路線が多いとも言われています。
いいことづくめのようにも思えますが、新交通システムは無人化とコンピュータ化が進むので、路線全体にどうしても味気なさが出てしまいます。
埼玉のニューシャトルに関してはワンマン運転を行っているため無人運転ではありません。
また、普通の鉄道と違うところはゴムタイヤを履いているところです。PCコンクリートの路面上を自動車のようなゴムタイヤを履いた車両が走ります。
ゴムとコンクリートの接触となるので普通の鉄道に比べると摩擦が多くなります。
摩擦が多くなると慣性走行が維持しにくくなる、つまり抵抗が増えて減速しやすくなるのですが、他にも特徴があって上り坂に強くなるという性質を併せ持ちます。
日本の通常の鉄道は勾配が35‰までと定められてますが、(箱根登山鉄道など例外もあります)案内軌条式鉄道になると60‰の勾配まで対応できるそうです。
乗り心地は、タイヤが新しく路面が綺麗な状態なら良くなります。
ゴムタイヤは鉄輪に比べ摩耗が早いので、それに伴い乗り心地も変化しやすいのです。またタイヤのメンテナンスコストが嵩みやすいという側面もあります。
ただ総合的に考えると、中量輸送機関なので、鉄道を敷くより新交通システムの方がコスト的には見合ったものなのだろうとは思います。
コスパの良い路線なので運賃もリーズナブルなお値段…
ではないですね。
大宮から内宿まで12.7km。運賃が350円。うーん、安いと言えるお値段ではありません。
第三セクターなので高いというのもありますが、第三セクターはなぜ高いのか?
利用客が少ないので一人当たりの支払いが高くなる、というのがまずありますが、新交通システムはその利用客の少なさを見込んで鉄道より規模を縮小して作ったものです。
だからコスパの良さが運賃に反映されていいんですけどね。
ゆりかもめ、横浜シーサイドラインも同じように運賃は高めです。
初期投資の回収が進めば、長期的に見て運賃は下がっていって良いはずなんですが、どうも鉄道全般を見て、あまりそれは見られません。
技術の向上で車体製造のコスパ、運営費のコスパも上がっているはずなんですけど。
土地代や不意な税金などで、結構持ってかれてしまっている事は考えられますが、その上の官庁・大企業はお金の周りかたがハッキリしないので、集まったお金が結局どこに行ってしまっているのかよく分かりません。ここはリサーチが必要です。
ちょっと話がニューシャトルから逸れてしまいました。
話をニューシャトルに戻すと、案内軌条式鉄道は車両が短いので急なカーブを曲がることが出来ます、つまり小回りが利くという特徴があります。
ニューシャトルも大宮駅を出てすぐに、ビルを避けるようにして大きなコの字カーブを曲がり、新幹線の横を並走し始めます。
列車を案内してもらう案内軌条が車両に繋がっているので、電車は安定して線路に沿った走行ができます。
ニューシャトルのように、横に案内軌条が付いているタイプを側方案内と呼ぶそうです。
電線も側方に付いていてます。電線の位置が低いので、人が線路に降りてしまえば簡単に触れる事が出来てしまいます。そのため至る所に高電圧注意の表示がなされています、
で、私は今回、実のところニューシャトルには一駅区間分しか乗っていないんです。
県外の人がそのような使い方をしたという事は、鉄道博物館へ行くために乗ったということになりますね。
ニューシャトルは新幹線の高架に付設されていて、常に高いところを走ります。加えて、さいたま市は平地が多いので景色の良い線としても知られています。
次に乗る機会があれば景色の良さも楽しんでみたいと思うところです。
ニューシャトルは車両の編成によって色が全て違います。
写真は2000系の01編成で、色はレッドパープル。2007年運行開始。
更に上の写真にあった車両は2000系の06編成で、色はレッド。2013年運行開始です。