江ノ島電鉄 えのでん
2018年9月16日(日)に、江ノ島・鎌倉方面へと出かけて来ました。
神奈川県民は、中学校の遠足やちょっとしたお出かけに鎌倉方面へ行く機会が多いと思います。
その時に鶴岡八幡宮や長谷寺に行くと思います。
今回はそれらの有名観光施設には行きませんでした。
私は海を見たり、江ノ電の趣ある沿線を歩く方が良いと思い、散歩のような形で江ノ電に乗って来ました。
江ノ電周辺ともなると有名な観光スポットは人でごった返していて、入り乱れたような感じになり、長時間いると疲れるというのもありますからね。
首都圏からも近く、砂浜を望むことが出来、タイムスリップしたような昔の街並みを体験できる路線で見どころは多いと思います。休日にはかなりの人が訪れます。
江ノ電は藤沢駅 – 鎌倉駅間およそ10kmを34分で結びます。
今回は一日乗車券「のりおりくん」大人600円、(子ども300円)を利用させていただきました。
‘のりおりくん’があれば、とりあえず江ノ電の全区間を自由に乗り降りできます。
今回、私は具体的にどこで降りるか事前に決めていなかったんですね。
何となくここに行ってみようかなー、というのは考えてましたが。どの駅で降りればいいかも明確に把握せずに来てしまいました。
まずは鎌倉まで乗り通して、面白そうな場所を見つけたら、帰りに途中下車して行くという手法を取りました。
大体2〜3時間あれば回れるだろうと言うざっくりした見込みの元、藤沢駅に到着しました。
一応、私は江ノ電には何度も乗ったことがあるので、多少余裕があるのでこのようなことが出来たというのもあります。
江ノ電の藤沢駅です。
どことなく欧米の鉄道の駅を思わせるアーチ型天井で、広々とした作りのホームです。
日本では珍しいホームの広さですが写真を見ていたただくとわかる通り、お客さんが並ぶための長い整列線があります。沢山のお客さんが待機するためでもあるんですね。
江ノ電は休日ともなると凄い混みます。
写真は鎌倉駅ですが、混雑具合は伝わるでしょうか。
休日に使われる車両は2両 + 2両の計4両のフル編成で運行されています。
自分が乗る電車は勿論、すれ違う電車も満員で、都会の通勤電車並みに混んでいます。
江ノ電は単線ですが、1時間に5本ほど運行されています。それゆえ列車交換(すれ違い
待ち)が多く発生するので藤沢 – 鎌倉間を34分と長時間で結ぶことにもなるんですね。
まあ急ぐ目的の列車ではないので現状この早さでも良いのかもしれません。
列車交換。対向列車が来るまで駅で待機しています。赤信号が青信号に変わったら出発できます。
腰越-江ノ島間に路面電車の区間があります。向こうでは車が退避しています。電車が右折車を譲ることもあり、互いに配慮をしながらこの路面電車区間を走ります。
電車すれすれに立つ民家。
鎌倉高校前駅。海の見える駅としても有名です。
江ノ電沿線を散歩していると、変わった風景が見つかります。
線路と道路の間に柵が設けられていない道。
七里ガ浜駅を出て鎌倉高校前駅方面へ歩いて行く途中に、この道はあります。
鎌倉高校前駅踏切。スラムダンクのOPに登場した踏切。台湾からの観光客に熱烈な人気があります。ホントにみんな来て写真を撮っています。
門前が線路の民家。
ここからは江ノ電の車両の紹介です。
300形電車。2018年現在、最も古株の車両です。
写真に写っている2両1編成のみが現在も在籍しています。
古い車両はメンテナンス費もかさみますが、ファンに向けてのサービスとして、江ノ電が350年以上経った今も300形電車を走らせています。
1000形電車。1979年当時、新しい機能とサービスを備えるべくして作られた電車です。
江ノ電車両の転換期となった車両とも言えるでしょう。
前面の窓も大きくなり、前面展望からの眺めも良くなりました。
2000形電車。塩害対策として車体にステンレス鋼が用いられているそうです。
海沿いを走る電車は、潮風で鉄が錆びることを考慮しなければいけません。
2000形以後の車両は車端部の座席がクロスシートになっており、最前列の運転席前のクロスシートでは座りながら前面展望が楽しめます。
この席は子どもに大人気で子ども連れの家族の方がよく座っています。
空いていれば座りたいですが、混んでましたからね。グイグイと席を陣取りに行くことはしませんでした。あまりに大人気ないですし(笑)。
江ノ電の95周年を迎える記念として登場した車両。古くなった300形の替わりに投入されたもので、300形を踏襲するためかクラシカルなデザインになっています。
外見はレトロながらも、操作性、居住性、省エネルギー化を図っており、内容としては2000形と同等、もしくはそれ以上のものとされているそうです。
外装のみでなく、内装もレトロ調に仕上がっています。
20形電車。画像は江ノ電のホームページよりお借りしました。
江ノ電100周年記念のタイミングで作られた車両です。
2000年以降、江ノ電の乗客が増加し、老朽化していた車両の代わりとなる新型車両製造に着手できるようになったため、製造された車両だそうです。
オールステンレス車体に全面塗装をされています。これが珍しく、他社ではあまり見られない車体の質感になっています。
構想としては10形に続きレトロ調となったそうです。10形に比べるとシンプルになった理由として、江ノ電経営の持つ堅実さが現れ、低コストな製造が試みられたからだそうです。
江ノ電では新しい車両を出すごとに、省エネルギー化、低コスト化が図られています。もちろんこれは江ノ電に限ったことでありませんが。
低コストな中でも、いかにサービスを向上させ、意匠を凝らすかがキーになっています。
500形電車。2018年現在最新の車両です。
かつて江ノ電を走っていた旧500形を継承して作られてデザインだそうです。
この新500形電車も20形に続き、オールステンレス車体に全面塗装です。
この電車からVVVFインバータ制御装置を搭載しています。電車の発進音を聞いてみると、段階的なVVVFインバータ特有の音がするのでわかるかもしれません。
500形では車内に液晶画面表示案内が搭載されています。英語放送などもあり、増加する海外旅行者向けに新たなサービスを盛り込んだ車両とも言えます。
参考