リニモに見る、リニアモーターカーのメリット。
愛知県を走るリニアモーターカーに’リニモ’があります。
リニモは鉄道に比べ、走行音が小さいというメリットがあります。
鉄道に比べると、かなり静かです。
そのため、高架橋には防音壁などがありません。※1
また架線が無いので、その点でも工事・点検の手間は減ると考えられます。
リニアの場合、軌道上に浮上用のコイルを敷くので、鉄レールを固定していく鉄道に比べると、軌道においては初期工事の手間や初期投資額は大きくかかるかもしれません。軌道の面においてはそうですが、全体的に見るとどうなんでしょう。
リニモ(東部丘陵線)にかかった、総事業費は997億円と言われています。
総事業費は約997億円、このうち愛知高速交通施工分は約356億円である[注釈 9]。
https://ja.wikipedia.org/wiki/愛知高速交通東部丘陵線
つくばエクスプレスの建設費は、9400億と言われています。(こちらより)
リニモの路線長は8.9kmで、つくばエクスプレスの路線長は58.3kmです。
1kmあたりにかかった費用を見ると、リニモは約112億、つくばは約161億。
しかし、つくばエクスプレスは少し高いようにも感じます。
リニモとつくばだけで、比較するのも難しいかもしれません。
そのため、他の比較をしながら見て行きたいと思います。
1kmあたりの建設費は、地下鉄が200〜300億円、モノレールが130億円前後、新交通システムが100億円程度、路面電車が20〜30億円ぐらいという。整備新幹線の建設費が1kmあたり50〜70億円というから、高度に土地利用が進んでしまっている都市部に新たな交通の動脈を通すのはかなりのコストがかかることなのだ。
http://archive.wiredvision.co.jp/blog/matsuura/201004/201004191900.html
リニモの建設費は、大体、通常のモノレールと同じくらいだと言えそうです。
リニアは、浮いているので、摩耗する部分が少なく、橋桁にかかる重量も鉄道より少ないでしょうから、維持の点では有利な事がいくつかあると考えられます。
リニモは、時速100kmで走行するので、従来のモノレールに比べてスピードが出せるという特徴があります。
ただ、リニモのような常電導式のリニア(HSST)は、走行にかかる電力が大きいと言われています。
※1 参考:日帰り鉄道散歩 東海版 山と渓谷社