
化学調味料(グルタミン酸ナトリウム)が身体に悪いと言われる原因の考察。石油から合成されることも。
味の素などに代表される’うま味調味料'(別名・グルタミン酸ナトリウム)ですが、西洋諸国では敬遠されがちです。
また日本でも食品について安全意識が高い方、添加物によって体調不良を感じ取った方の間でも避けられています。
一方、グルタミン酸ナトリウムは自然界の食べ物の中にも存在するもので、危険ではないとする反論も度々見受けられます。
グルタミン酸ナトリウムの製造法を調べて見ると、その過程では、化学物質が使われているのが見受けられます。
L-グルタミン酸ナトリウムの発見者として知られる池田菊苗は、昆布の出汁からL-グルタミン酸ナトリウムを得ることに成功したと言われています。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/池田菊苗
グルタミン酸ナトリウムは、昆布など自然の食品に含まれているものですが、工業的に大量に製造するにあたり、化学的に生成するようになったようです。
これから以下にご紹介するのはグルタミン酸ナトリウムの製造方法です。
1. 加水分解
原理:タンパク原料を酸で加水分解してグルタミン酸を生成し、グルタミン酸塩酸塩を使用
塩酸への溶解度は最小です。 グルタミン酸を分離抽出し、
グルタミン酸ナトリウムは中和処理により調製される。
生産における一般的なタンパク質原料 – グルテン、大豆、トウモロコシなど.
加水分解中和
タンパク質原料 — グルタミン酸 — グルタミン酸ナトリウム
2.発酵
原理:
でんぷん質の原料を加水分解してブドウ糖にするか、糖蜜や酢酸をそのまま原料として利用します。
原材料:グルタミン酸は、グルタミン酸生産菌により生合成され、中和抽出されます。
MSG を作成します。
でんぷん原料 → 糖液 → グルタミン酸発酵 → 中和 → グルタミン酸ナトリウム
3.合成法
原理:石油クラッキングガスのプロピレンが酸化され、アンモニア化されてアクリロニトリルが生成されます
シアン化、加水分解などの反応によりラセミ体のグルタミン酸が生成され、L-グルタミン酸に分割され、
その後、グルタミン酸ナトリウムになります。
プロピレン → 酸化とアンモニア処理 → アクリロニトリル → グルタミン酸 → グルタミン酸ナトリウム
4.抽出方法
原理:廃糖蜜を原料とし、まず廃糖蜜中のショ糖を回収し、廃液をリサイクル
グルタミン酸ナトリウムは、アルカリ法で加水分解・濃縮し、グルタミン酸を抽出し、グルタミン酸ナトリウムを調製することにより調製した。
加水分解、濃度中和、抽出
廃糖蜜 — → グルタミン酸 — → グルタミン酸ナトリウム
https://www.standard-chem.com/ja/news/production-method-of-monosodium-glutamate
このように見ると、いくつもの製法で化学物質が使われています。
合成法という手法では、プロピレンという石油の精製過程で生じたガスから製造しているとされ、これは食品として大丈なのでしょうか。
これらの化学物質を使う過程で、有害な化学物質がきちんと除去されているか?、というところは大事になってくるはずです。
もう一つグルタミン酸ナトリウムの化学的な製法について紹介されているサイトを、以下に転載いたします。
2-3-1、昔の製法―化学試薬の使用と化学的な手法
グルタミン酸ナトリウムが工業的に作り始められた初期の頃は、原料は自然由来のものを使っていましたが、化学的な手法で用いて製造されました。
まず、原料の小麦や大豆などに含まれたたんぱく質からグルテンを取り出し、そして、グルテンに塩酸を加え、反応させてグルタミン酸を作ります。最後に、グルタミン酸に水酸化ナトリウムを加えて中和させ、グルタミン酸ナトリウムを作るような方法です。
この製法の原料は天然由来のものを使いましたが、「塩酸で反応」や「水酸化ナトリウムで中和」は化学処理の手法でした。この方法は、非常にお金にかかり、工業的な製造は現実的ではないため、次の製法を考えました。
それは、石油由来の化合物アクリロニトリルを原料にした方法でした。まず、石油を精製して、プロピレンを取り出し、そして、プロピレンを原料にして、アクリロニトリルを作ります。最後に、アクリロニトリルを化学処理し、グルタミン酸ナトリウムを製造していく方法です。
この製法は、原料は工業的に合成された化学物質を使っています。そのため、グルタミン酸ナトリウムを体表的に使った「うま味調味料」が当初、「化学調味料」と呼ばれ、危険なものというイメージが定着してしまう原因になりました。
https://www.kobayashi-foods.co.jp/washoku-no-umami/msg-risk#2-1
石油由来の化合物アクリロニトリルを原料とした製法が紹介されています。
先ほどの一つ前の引用元でご紹介した合成法でも同じものが使われていました。プロピレンからアクリロニトリルを生成するという工程です。
また微生物を利用した発酵法という製造方法も用いられているようです。
2-3-2、現在の製造方法―発酵法
現在のグルタミン酸ナトリウムの製造方法は、微生物を利用した発酵法が使われています。発酵法というは、醤油や味噌の作り方と同じです。
まずは、廃糖蜜をグルタミン酸菌と呼ばれる微生物に食べさせ、そして、グルタミン酸菌がグルタミン酸を作り出します。最後に、グルタミン酸と水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)を結合させ、グルタミン酸ナトリウムが出来上がります。
「廃糖蜜」は砂糖作るときに出るサトウキビの残渣です。廃棄物のような印象ありますが、実は、サトウキビの糖分以外に様々な栄養が凝縮しているものです。
しかし、最終工程のグルタミン酸をグルタミン酸ナトリウムにするには、やはり化学的な手法を使っています。
https://www.kobayashi-foods.co.jp/washoku-no-umami/msg-risk#2-1
微生物による製法は、廃糖蜜を利用して作られるそうです。グルタミン酸ナトリウムを抽出するときに化学的な手法を使っていると言われています。(この製法は一つ目の引用元で紹介されていた「4.抽出方法」と同じだと思われます。)
私個人の感覚としては、グルタミン酸ナトリウムいわゆる「添加物のアミノ酸等」を食べると、どこか頭が重くなるような感覚があり、脳に作用していることを感じます。
そして、味の素などの化学調味料を使わず、昆布で出汁をとった味噌汁などを食べた時には、そういった体調の異変を感じることはありません。
そのため、やはりアミノ酸等には自然由来のものにはない化学物質が入っている、ということが考えられます。
アミノ酸等の表記には、その他の有害物質が含まれていても5%以下であれば「アミノ酸等」で済ますことができる、ある種の抜け穴があります。
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有害物質が使われるのは仕方ないという認識に留まらず、より有益で安全な食材が使われるようになりますことを祈ります。
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