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JR宇都宮線 快速ラビット運行半減 利用者から「不便になった」の声 東京への通勤が不便になるダイヤ改正に地方創生政策が関わっている可能性

JR東日本は、2024年3月のダイヤ改正で、宇都宮線を走る’快速ラビット’をほぼ半減し、「不便になった」と声が上がっています。

 「不便になった」と利用客ため息 JR宇都宮線・快速ラビット運行半減 JR東、通過駅の需要に配慮 ファン「将来は全廃?」

 快速ラビットは朝と夜の通勤時間帯に運行し、宇都宮-上野駅間の所要時間は約90分。各駅停車より20分ほど早く移動できる。  

3月のダイヤ改正で、平日に上下線計9本あったラビットは4本に減った。上りの3本は夜に運行していたが、いずれも各駅停車に。下り6本は、4本に減った。土曜休日のラビットも上下計10本から4本に減少した。  

JR東大宮支社は「運転本数の見直しに当たり快速通過駅の利便性を損なわないよう、快速を各駅停車とした」と説明。宇都宮-上野駅間の停車駅は間々田や野木、栗橋、さいたま新都心など9駅増えることになる。

 高崎線の快速アーバンなど同様の見直しは各地で進んでいる。テレワークの浸透による利用客の減少なども背景にある。千葉県などを走る京葉線は通勤快速が廃止となり、利用客から批判が殺到した。同支社によると、ラビットに関する苦情は数件だったという。  

21年のダイヤ改正で大幅に減便した、神奈川県などを通る東海道線快速アクティーはその2年後に姿を消した。21年に通勤快速が廃止となった宇都宮線。3月の改正はラビット全廃の「前兆」とみる鉄道ファンもいる。

https://news.yahoo.co.jp/articles/ad75248600534bc1edbaab1d0a300faeef47e874

上の引用文にあるように、宇都宮から上野まで乗車時間は、快速ラビットだと90分。各駅停車だと20分増え、乗車時間が約110分となります。

2024年3月のダイヤ改正で、快速ラビットの運行本数がほぼ半減し、宇都宮線を使って栃木県から東京の往来をする乗客は、快速に乗車できる機会が減りました。

ゆくゆくは快速ラビットが全廃になる前兆ではないかと見る鉄道ファンもいる見たいです。

快速が使えなくなって、乗車時間が20分長くなると、朝は20分早く出なければいけなくなり、帰りの際に20分早く仕事を切り上げなければいけないなどの影響も出てきます。

また、乗車時間が長くなることで、体力的に通勤が辛くなるという声も出てくるかもしれません。これは京葉線の通勤快速廃止の時に出ていました。

https://railway-of-life.com/?p=19261

 

今回の快速ラビットの運行本数を減らしたことについて、JR東日本は、”快速通過駅の利便性を損なわないよう、快速を各駅停車とした」と説明しています。

この理由は、京葉線の通勤快速廃止時と同じです。

そこまで、快速通過駅の混雑が深刻だったのでしょうか。

さすがに全ての駅で混雑が深刻だったとは思えませんが。

例えば、快速通過駅の「土呂駅」は、朝ラッシュ時の混雑が結構深刻なようです。

こういった快速通過駅の中に、ラッシュ時に大混雑する駅があるのも確かです。

(参考までに、快速停車駅は以下になります。)

https://japan-railway.com/wp-content/uploads/2020/12/SnapCrab_NoName_2020-12-22_23-15-46_No-00.png

快速通過駅の混雑緩和を目的にするのでしたら、混雑状況に応じて、快速の停車駅を段階的に増やすということも出来ると思います。

例えば、混雑する土呂駅を、快速停車駅に変更するなどです。

いきなり快速の運用を半減させてしまうのは、かなり大胆な変更ですが、旅客サービス業としては些か横暴な気がします。

 

  

強引なダイヤ改正(改悪?)をJR東日本が打ち出していますが、JR東日本が政府と連携した地方創生を進めているのではないかという点が伺えます。

 

地方創生は、東京への人口一極集中の是正をし、人口を地方へと分散し、地方の人口を増加させ、日本全体の活力をあげることを目的とした一連の政策、と言われています。

https://ja.wikipedia.org/wiki/地方創生

(地方創生は2014年に発足し、当時ローカル・アベノミクスとも言われたみたいです。)

https://renews.jp/article/1158/

 

JR東日本は地方創生に関わっており、社内に、マーケティング本部・地方創生部門という地方創生を推進する部署があります。

マーケティング本部・くらしづくり・地方創生部門とは。

 「マーケティング本部は、今年6月22日に輸送サービス部門を担う輸送、生活、IT・Suica部門を融合し、3事業によるシナジーを発揮するために設けられた。くらしづくり・地方創生部門は、お客さまの暮らしが豊かになるための暮らしづくりと地方が豊かになる地方創生の二つを推進する部署。暮らしは、観光流動や旅も含めた暮らしであり、お客さまの価値、生活の価値、地域の価値を上げていくことがミッションとなる。このほか、マーケティング本部の中には、データやシステムを運用する戦略プラットフォーム部門、駅周辺での大規模開発などを行うまちづくり部門もある」

https://www.kankokeizai.com/jr東日本%E3%80%80マーケティング本部くらしづくり・/

2024年4月から社長に就任した喜勢陽一氏は、JR東日本社内でマーケティング本部長・地方創生担当という役職に就いていました。

JR東日本新社長・喜㔟陽一氏は親中路線になるか。地方創生とデジタル田園都市国家構想。デジタル田園都市国家構想の中にスマートシティ推進。

 

地方創生の政策に東京一極集中の是正がありますが、速達列車が廃止されることで、東京への通勤が困難になり、そうなってくると、東京への通勤を断念する人が出てくる可能性があります。

今回、ダイヤ改正を機に、JR東日本は快速ラビットを半減しましたが、鉄道ファンの間で、いずれ全廃にされるのではないかとの憶測も呼んでいます。

もし宇都宮線が各駅停車だけになってしまうと、栃木県から東京への通勤に長時間を要するようになり、東京圏への通勤が不便になります。

京葉線のダイヤ改正も同様で、通勤快速が廃止されたことで、蘇我や大網、茂原や上総一ノ宮など、千葉県各地から東京への通勤に明らかに長時間を要する様になりました。

そうすると、各地から東京への通勤を断念する人が出てくる可能性があります。

ただ地方創生もうまく進んでおらず、地方での仕事がない場合は、いくら鉄道を減便しても、条件の良い東京の職場を探す人が出るかもしれません。

地方創生、実現遠く 人口減、歯止めかからず―出生率向上へ対策急務

 

JR東日本が快速を減便している背景に、速達列車は追加料金を取らないと採算が取れないという声もあります。

2023年度期末決算は増収により黒字となっていますが、快速列車の廃止をしないと経営が成り立たないというのは、どうなのでしょう。 

JR東日本の2023年度期末決算、前期比13.5%増 全セグメント増収に

JR東日本は鉄道人員を縮小して、不動産部門への再配置を行なっており、乗務員のワンマン化や自動運転化で鉄道業の人員を減らし、不動産業へと力を入れる動きが見えます。

JR東日本、鉄道人員4000人縮小へ 不動産などに再配置

日本の人口減少を見据えて、JR東日本も鉄道のあり方を考えていることから、こういった快速列車の減便は突発的に行なったというより、計画的に行なっていることが考えらます。

【JR東】スマートシティのニューコンセプト「WaaS」って何だ?

地方創生には、地方の再開発が関わっていますが、全国各地の地方都市がスマートシティの候補地に上がっています。

スマートシティでは、デジタル技術を使った人手不足の解消の効果が期待されるなどしています。

https://business.ntt-east.co.jp/bizdrive/column/bizdrive_smartcity_plan.html

個人情報の提供が条件になり、防犯カメラが張り巡らされるなど、庶民のプライバシーが守られない監視社会となる危険性も指摘されています。

各都市のスマートシティ化というのも、長い年月をかけて計画されてきたものであり、こういった計画に沿って、人口減少に対応した鉄道運用も計画され、旅客鉄道の減便へと進んでいる可能性があります。

https://odysee.com/04:a1fa0266a675a42f6c3026fc0e127e1e615669ce?src=embed&t=159.45907876804927

 

 

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