Prusa 3D プリンター 『Thermal Runaway』など、エラーでプリントが中断してしまった時、途中からプリントをはじめる暫定的な対処方法。
Prusa 3D プリンターのエラーが起きてしまった時、印刷が途中で中断されてしまい、初めからやり直しになることがあります。
プリント物をひとまず完成させるために、暫定的にプリントを途中から始める方法があるため、参考になればと思い今回の記事を書かせていただきました。
例えば、下の画像のようなオブジェクトを作っているとします。
上のオブジェクトを、実際に3Dプリンターで印刷をしている時に、エラーが出てしまいました。
エラーが出て、プリントが中断してしまった場所が、以下の画像の場所であるとします。
下の画像の位置まではプリントができていましたが、そこでエラーが出てしまい、プリントが中断してしまったとします。
中断してしまった位置を見て、その位置から上の部分プリントし、そのプリント物を、途中まで出来ていたプリント物と接合するというやり方です。
今回プリントが中断されたしまった位置を、Z軸の位置49.98mmとします。(下の画像の右下あたりでオレンジ色の線で丸く囲った数値です)
Prusaのスライサーには、カットという機能があり、それを使うことで、オブジェクトを所定の位置でカットすることができます。
先ほどプリントが中断してしまった座標の位置(Z軸の高さ)で、オブジェクトをカットします。
カットをクリックすると、カットメニューが出ます。
カットポジションという項目があるので、その項目のZ軸の数値を、先ほど中断した所定の座標の位置と同じ、49.98mmに設定します。
カットするボタンを押して、カットを実行します。
すると、下の画像のように、オブジェクトがカットされます。
カットされた新たな上だけを残して、残りのオブジェクト(プリント済みの部分)は消去していきます。
そして、カットされたオブジェクトをエクスポートします。
再び3Dプリンターでプリントをすると、残りの部分が印刷できるはずです。
カットされたオブジェクトがプリントできたら、途中まで印刷されたオブジェクトと、接着剤などを使って接合することで、一応はプリント物が生成できます。
ただ精密に見るとズレがあったり、接合部に繋ぎ目ができてしまったりと、そういった粗が出てしまうのも事実です。
この方法は、テスト品には使用できると思いますが、人にプレゼントするものや、ちゃんとした製品には使うことが出来ません。
そのためテスト品でない場合は、エラーの対処をして、初めからプリントをした方がいいです。
プリントをしていると「Thermal Runaway」のエラーがちょくちょく出ます。
3Dプリンターそのものがエラーに強くなり、エラーの対処方法がわかりやすくなると、よりユーザーにとって使いやすいものになるのではないかと思うところもあります。