鉄道社会

西武鉄道の不採算路線(多摩湖線、山口県、国分寺線… ) は、株主であったサーベラス・キャピタル・マネジメント(ユダヤ系)の意向によって廃線になる危機があった。

西武鉄道の路線網のなかには、いくつかの支線があります。

多摩湖線、山口線、国分寺線、拝島線、狭山線、豊島線、多摩川線、などです。

以下は西武鉄道の路線図になります。

https://www.uqwimax.jp/wimax/area/use/subway/images/seibu_img_01.png

主要幹線とも言える路線は、西武池袋線、また、西武新宿線と言えるでしょう。

この2路線は、列車の両数が長く、沿線人口も比較的多く、新宿や池袋といった都心へもアクセスしています。そのため、利用者数も多い路線です。

支線は、利用者数が少なく、線路は単線であったり、車両数も短いものが多いです。

こうした支線の中には不採算路線というのが存在しており、アメリカのプラベート・エクイティ・ファンドであるサーベラス・キャピタル・マネジメントが西武鉄道の株主であった時に、不採算路線を廃止するように提案していたとされています。

ただ、サーベラス側は、不採算路線の廃止要求をした事実については否定しているようですが。

 

サーベラスの提案案資料に不採算として明記された路線は、以下とされています。

🚧 不採算とされた西武の路線

1. 多摩川線(武蔵境~是政)

  • サーベラスによる経営提案では、「多摩川線」が不採算ローカル線として廃止候補に挙がりました774route.com+11toyokeizai.net+11response.jp+11
  • 営業係数の推定により非常に赤字との指摘もあり、「切り捨てられても仕方ない」との声もありましたが、沿線自治体からは反対意見も強く、継続が検討されています 。

2. 国分寺線(国分寺~東村山/西武遊園地)

  • 「国分寺線」もサーベラスが挙げた廃止候補に含まれています 。

3. 多摩湖線(一橋学園~多摩湖)

4. 山口線(西武球場前~多摩湖)

  • 西武球場や遊園地へのアクセス路線で、運行距離は短いながらも不採算と分析された模様です 。

5. 西武秩父線(吾野~西武秩父)

ChatGPTより

サーベラスが不採算路線の廃線を求めた年は、2006年であったようです。(Wikipedeiaより)
また、2013年にサーベラスが西武鉄道に対してTOB(株式公開買付)を行なった際にも、不採算路線の見直しが提案されたようです。

不採算路線とはいえ、1日に数千人、数万人の乗降客数がいる路線が廃線にされると、その影響も多岐に渡ることが考えられます。

この不採算路線の廃止提案については、西武ホールディングス経営陣の反対や、沿線自治体の利用促進に向けた行動もあり、廃止が実行されることはありませんでした。

【西武鉄道】西武秩父線の廃止問題はどうなった?利用者減を抑えた自治体の行動

 

サーベラスの共同創業者である、スティーブ・ファインバーグは、ユダヤ系の家庭に生まれた人物です。

ファインバーグは、アメリカ共和党への大口献金者としても知られており、トランプ政権においては、2016年から2020年の間は大統領情報活動諮問会議議長に就任しており、2025年3月17日からはアメリカ合衆国国防副長官に就任しています。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/スティーブ・フェインバーグ

 

西武鉄道の不採算路線の廃止は、株主となった投資会社からの提案により起きたましたが、株主が持株会社の利益を求めるあまり、公共交通機関の廃止が求められた事例でもあります。

それなりの利用者がいる中で、こうした不採算路線が廃線の議題に持ち上がると、問題としても大きいです。

ただ、このようなケースを免れても、不採算路線が放置されると、やはり廃線に近づいて行くという事が考えられます。

不採算路線は、利用者が減少していくことで、赤字額が大きくなっていき、鉄道会社にとっても経営を圧迫する要因になります。

あまりに負担になると、鉄道会社から存廃議論が持ちかけられるようになり、本当に利用者のいない路線になった場合には、廃線になってしまうことがあります。極端に利用者が減った路線が、廃線になるケースが日本各地でも出ています。

不採算路線がすぐになくならないとはいえ、関わる人たちのなんらかの努力がなく、路線がさびれ沿線がさびれていくと、やはりいずれは廃線が忍び寄ると言えます。