モノレール,  鉄道全般

モノレールは何である?

日本の都市によっては、モノレールが走っています。

普通の鉄道車両と比べて、見た目に違いがあり、同じ公共交通機関ですが、その特徴も違います。

どういった場所にこのモノレールが作られているのでしょうか。

 

日本で最初に建設されたモノレールは、上野動物園内に走っていた上野モノレールと言われています。

ほとんどが上野動物園内を通っていましたが、公道を跨いでいたため、遊戯施設ではなく、一般的な鉄道路線として届出された路線だったそうです。

その次に、愛知県の犬山遊園駅と犬山モンキーパーク内の’動物園駅’を結んでいた、モンキーパークモノレール線が建設されました。

このモンキーパークモノレール線で実績を得た技術が、東京モノレール羽田空港線に応用されたと言われています。

動物園を走らない、いわゆる一般的な公共交通機関としてのモノレールは、東京モノレールが日本初となります。

 

東京モノレールは1964年の東京オリンピック開催に向けて、羽田空港から都心へのアクセスの改善を目的に作られたそうです。

東京モノレールは運河の上を走っている区間が長いですが、そうなった理由に、京浜運河の上なら用地買収が不要であったことがあり、買収にかかる時間やコストをなくすためだった、というのが理由としてあるそうです。

建設に時間を取れなかった理由は、東京オリピックに間に合わせなければいけなかったからだと言われています。

https://ja.wikipedia.org/wiki/東京モノレール羽田空港線

 

モノレールは橋の上を走るため、既に作られた街であっても増設をしやすいという特徴があります。

道路が通っていたりしても、道路より高いところに通すことができるので、車の通行を妨げずに走らせることができます。

一般的な鉄道だと、街に増設をする場合、道路や建物とぶつからないようにするために、高架化や地下化をすることがあります。

一般的な鉄道の高架化は、モノレールに比べると規模が大きくなり、モノレールより建設コストがかかりそうです。

もし利用客数が見込めず採算が取れそうもなければ、高架を走る普通鉄道は、早々に建設できるものではないということが考えられます。

ちなみに鉄道を建設する場合、高架化より地下鉄を掘る方がかかる費用が大きいと言われています。地下鉄は高架鉄道より高いということになります。

ただ、既にある地下空間を再利用することで、地下鉄建設のコストはかなり削減できるそうです。

 

運輸政策建機機構の調査によると、モノレールと普通鉄道の輸送力には、以下のような差があり、普通鉄道はモノレールの約3倍の輸送力があることが読み取れます。

おおよその利用者をどれくらい見込めるかで、どのカテゴリの鉄道を建設するかを図っているということが考えられます。

モノレールの輸送力は、’毎時9000人から28000人’とされていて、利用者数がこの範囲を下回ったり、上回ったりすることが高い可能性で見込まれる場合は、他のカテゴリの鉄道が検討されるのかもしれません。

 

またモノレールは、普通鉄道に比べて急カーブや傾斜に強いため、地形の制約を受けにくいという点があります。(傾斜に強いのはゴムタイヤを採用したタイプで、鉄輪を採用した場合は摩擦が少なくなり上り坂で空転しやすくなるでしょう。)

普通の鉄道では通れないようなルートに、線路を通すことができるという特徴があります。

そしてまた、普通鉄道に比べて騒音が少ないため、騒音公害を減らす配慮を考えた場合に、モノレールが採用されるというケースもあるかもしれません。

以下はWikipediaに記載された、モノレールの長所になります。

モノレールの長所

  • 高架化が容易であり(すなわち三次元構造が作りやすい)、占有する敷地面積が狭い。この点は、市街地が形成された後に軌道系交通機関を作るときに、大きなメリットとなる。
  • 高架化する際の構造物の規模が小さくなり、建設費が安く済む。
  • ゴムタイヤを使用するものについては、鉄道の二条式レールを使うものと比べ、騒音公害が少なく、急勾配にも支障がない[2]
  • 走行輪に幅の狭いダブルタイヤを使用するため、鉄道より曲線半径の小さい曲線も走行が可能となり、線形の自由度が高い。
  • サフェージュ式は雨や雪に強い、ラックレールを採用した産業用モノレールは45度(1000パーミル)程度まで登れるなど勾配に強い、簡易型は極めて敷設費用が安いなど、形式によっては突出した長所を持つものがあり、要求と合致した場合は適切な選択肢となる。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/モノレール

  

世界最古の電動懸垂式モノレールは、ドイツのヴッパータール空中鉄道と言われています。

ヴッパータール空中鉄道に使われる懸垂式モノレールのアイディアは、それより以前からあったそうです。

https://ja.wikipedia.org/wiki/ヴッパータール空中鉄道

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