
イギリスのコベントリーで、超軽量軌道の実証運行を開始。1tあたり5名のお客さんを運べる車両?
英国のコベントリーで超軽量軌道の実証運行が始まったそうです。
英国「超軽量軌道」実証運行始まる 建設費は従来の路面電車の半分以下
超軽量軌道はVLR(Very Light Rail)と呼ばれ、その軽さに特徴があるそうです。

画像引用元 https://www.coventry.ac.uk/news/2025/coventry-universitys-research-centre-for-future-transport-and-cities-to-help-shape-coventrys-very-light-rail-project/
車両は重量が11t(満載時は16t)で定員は56人(うち座席20人)となっています。
VLRがどれくらい軽いのか、最近の低床車のデータと比較してみます。
今回は、広島電鉄の5200形グリーンムーバーエイペックスと比較してみます。製造年は2019年~。
グリーンムーバーエイペックスは自重が33.7t、定員数が151人(うち座席数58)となっています。
https://www.hiroden.co.jp/train/train-list/gm1000.html
1tあたりで何人を乗せているかというと、4.48人です。(151÷33.7=4.4807…)
対して、VLR試験車両は自重が11t、定員数が56人だったので、1tあたり5.09人です。(56÷11=5.0909…)
そのため、VLR試験車両の、車両の重さ1tあたりに乗せられる人の数は、近年の低床車より0.6人程増えていると言えます。
VLR試験車は、定員56人に対して座席が20人分あるので、2.8人に1人は座席に座れます。(56÷20=2.8)
広電グリーンムーバーエイペックスは、定員151人に対して、座席数が58人分となっています。そのため2.6人に1人は座席に座れます。
こう見ると座席に座れる機会はグリーンムーバーエイペックスの方が若干多いことが伺えます。
乗客の座席に座れる機会が多いということは、車内の広さに余裕があると考えることができます。
人は立っている姿勢より、足の関節を曲げて座っている姿勢の方が面積をより多く必要とするからです。
定員のうち、座れる人が多いということは、車内の面積に余裕を持って設計されていると考えられます。
VLRの車体の軽さを示すものにバッテリーを搭載していることがあげられます。
バッテリーは重く、バッテリーを搭載していることで、搭載していない車両に比べて車両が重くなる傾向があります。
そのことを示すものとして、ガソリンエンジンの車に比べてバッテリーEVの方が車重は重くなっていることがあります。
バッテリー駆動でありバッテリーを搭載しながら定員56人で11tという重さであるVLRは、車体が従来の路面電車より軽く作られているということが考えられます。
バッテリーの性能が上がり、より軽いものが開発されれば、より軽くてパフォーマンスの良い車両も誕生するかもしれません。
車体が軽いことで、従来の路面電車に比べて建設コストが抑えらえれ、工期も短くて済むようにレールを敷設することができるそうです。
路線のコストが減り、なるべく行政の支援に頼らなくとも路線が維持できるのであれば、経営上の視点からも軽量化のメリットがあると言えます。
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